新潮社
先日読んだ内省と自己形成に関する本「独り思う(独白)」に心底満たされてしまい、惚けている。ブログにまとめることもできず他の本にも手がつかない。これからだっていうのにまったく…! この本、わたしの悩みをことごとく無効化して激励までしてくれる内…
オードリーの若林正恭が書いた「ナナメの夕暮れ」を読んだ。37~39歳にかけて、ダ・ヴィンチに連載していたエッセイだった。 ナナメの夕暮れ (文春文庫) 作者:若林 正恭 文藝春秋 Amazon M-1準優勝を経て、芸能界に本格的に入ったのが30歳。そこから第一線で…
最近、本を読むスピードが速くなってきた。片道の通勤電車で50ページだったのが、70ページくらい読めたりする。 理由は先日、百年の孤独をなんとか読み終えたことが大きい気がする。 百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez) 作者:ガルシア=マルケス,ガブリエ…
以前挫折した土井善晴著「一汁一菜でよいという提案」を読了した。この本は料理のレシピ本ではなく、食生活に関する思想本という感じの本。 一汁一菜でよいという提案(新潮文庫) 作者:土井善晴 新潮社 Amazon 前に読んだときはどうも説教臭く感じて読めな…
先週末、百年の孤独を読み終えた。マコンドという土地と、ブエンディ―ア一族にまつわる物語。 百年の孤独 (Obra de Garc´ia M´arquez) 作者:ガルシア=マルケス,ガブリエル 新潮社 Amazon 感想に迷って3日も経ってしまった。こねくりまわしてもうまくいかな…
深い話は浅く、浅い話は深くする。これが憧れるかっこいい姿だ。 リリーフランキーとみうらじゅんの対談集「どうやらオレたち、いずれ死ぬっつ―じゃないですか」を再読した。 「人生」「人間関係」「仕事」「生と死」という重たいテーマについて、居酒屋で2…
ユーモア【humor】 …人の心を和ませるようなおかしみ。上品で、笑いを誘うしゃれ。諧謔 (かいぎゃく) 。類語…機知(きち) 頓知(とんち) 機転(きてん) ウイット エスプリ(goo辞書より引用) 今わたしが一番欲しいもの、それはユーモアだ。これさえあれば、しん…
高速バスや電車など、移動中に読むフリーペーパーが好きだ。特に旅と一緒に読んだものは、不思議なほど胸に染み入る。 旅のつばくろ (新潮文庫 さ 7-58) 作者:沢木 耕太郎 新潮社 Amazon 今日紹介する「旅のつばくろ」は、作家の沢木耕太郎が、東北新幹線の…
九段理江著「東京都同情塔」を読んだ。言わずと知れた第170回芥川賞受賞作、やっぱり気になって手に取った。 自分を建築するために、言葉を選び、考え、積み上げる。主人公のストイックなあがきと苦しみに魅せられた。少し先の未来の悩みは、こんな感じかも…
はっきりとわかったことがある。世界は大きく二分できるのだ。ノミにさされた人間の世界と、ノミにさされていない人間の世界と。 江國香織著「ぬるい眠り」より引用 世にも恐ろしい「ノミ」にまつわる小説を読んだ。 短編集「ぬるい眠り」は、著者の江國香織…
12月時点で来年の手帳の枚数が足りないことが判明したので、「ほぼ日デイフリー版+マイブック(真っ白の文庫本手帳)」の二段構えにカスタムしたよ、という話。 2024年も安定のほぼ日 本の感想とか書きまくってたら速攻でなくなることに気が付く 「マイブッ…
山本文緒著「自転しながら公転する」のドラマ化まで1週間を切った! ドラマを楽しむためにレビューを重ねてて、今日で3回目。全5回の予定で進めている。なんとなく始まる前に整理したいから、スピードアップしないとな。できるだけさらっとやっていこう。 初…
山本文緒著「自転しながら公転する」は、介護、老い、恋愛、仕事と多方面に悩む主人公の苦悩を描いた長編小説。前回は全体の内容について話したので、今回は主人公(都)の母親、桃枝に焦点を当てていく。 というのも、病気になって自分が別の人間になってし…
山本文緒著「自転しながら公転する」を読んだ。30・40代の女の悩みを詰め合わせた、わたしにとっては総集編のような本だった。 老いていく親への心配と、介護などで自分の自由がなくなっていくもどかしさ。 確実に若くなくなっていく自分。 将来を約束するに…
この間読んだ向田邦子作品「隣の女」に魅せられ、その後本屋でたまたま見かけた「思い出トランプ」を読んでみた。 小説新潮にかつて連載していた短編連作で、連載終了を待たずに直木賞を受賞したというこの小説。話数はトランプの絵札と同じ13。連載順ではな…
小説新潮に掲載されていた物語をまとめたアンソロジー「あなたとなら食べてもいい」の感想です。 サブタイトルは「食のある7つの風景」。こう聞くと、疲れた心があったかくなるような、ほっこりした情景が広がってるのかな〜?と思いそうなものですが、この…
「白河夜船」「夜と夜の旅人」「ある体験」、これがよしもとばななの眠り三部作です。ひっくるめて一つの小説になっています。 白河夜船 作者:吉本ばなな 幻冬舎 Amazon 眠りに囚われた人たちの、転機と再生の物語。 20代半ばの頃、一緒に住んでいた友達がも…
食に関する7つの短編集、小川糸著「あつあつを召し上がれ」を再読。読んだのはずいぶん前のことなのに、はじめの5行くらいで懐かしさがこみあげてくるのってすごいよなあ… あつあつを召し上がれ (新潮文庫) 作者:小川 糸 新潮社 Amazon 今も昔も、好きな話…
わたしはあなたと、ただこのまましあわせでいたい。 親が安心するような、(少なくとも普通の)子供でありたい。 それぞれに純粋な二つの願いが、片方叶ったらもう片方が哀しむ、二律背反の願いだったら?どうすればよいのでしょう。 そんなことを考えてしま…
昨日なんとか絞り出してまとめた「正欲」レビューですが、自分が思ってることをうまく言葉にできないままあげちゃったなぁと反省しています。実力不足ってやつですね。まだ書きたいことがあったので、今日はレビューに入りきらなかった、印象に残った部分を…
読後感はしんどいのみ。決して気持ちのよい本ではない。でも、自分が今まで見てきた景色が違って見える。朝井リョウの「正欲」はまさにそんな本だった。途中、しんどくなりだいぶ減速して、そのうえ元々悪かった体調もさらに崩した。後ろめたい気持ちが止ま…
角川文庫は喫茶店に置いてきてしまった 3連休ももう終わりですね。週末に10冊近く本を買ってしまい、もうこれ以上はダメだ…と思いつつも文庫本フェアの冊子をもらってきてしまいました。徒然なるままに、出版社別の気になる本をピックアップしてみます。 【…
恋愛に疎く、苦手です。恋にまつわる本もあまり読みません。それでもこの本を読んだのは、友達にお勧めしてもらったからです。 恋愛短編集で、30~50ページくらいの物語が11編入っています。著者は恋愛をテーマにした依頼が多いそうで、題材は果たして恋愛と…