BOOKS:LIMELIGHT

読んだ本を、感想とともに紹介していきます。

2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【2024体験レポ】神田古本まつり・神保町ブックフェスティバルで買ってきた本を紹介する

楽しみにしていた神田・神保町の古書街イベントに行ってきました!昨年は初めてだったこともあり人の波に翻弄されてまともに買い物できなかったけど、今年は乗りこなして欲しい本が買えました。逆に腕にあざができるほど買い込んだので、当日の様子とともに…

「私に読まれる本はかわいそうだ」から始まる、物語との向き合い方

自分でもよく分からないのだけど、唐突に「私に読まれる本はかわいそうだ」と思った。別に悲観的でもなくて、ただ冷静に、客観的にそう思った。 特に物語に対してだ。 自己啓発書、ビジネス書、そういうのを読むのと同じ感覚で読んでないか?何か自分に得る…

考えてもどうしようもない、その先にあるもの/今日のダーリン、星野智幸『ひとでなし』に触れて

昨日のほぼ日エッセイ・今日のダーリンで「考えても考えてもどうしようもない問題」について触れていた。ほぼ日刊イトイ新聞 - 昨日の「今日のダーリン」(毎日更新でバックナンバーは見れないため、2024/10/30の午前中くらいまで ↑ から読めます。) イトイ…

思いがけず表紙絵に出会うー春日井さゆり個展『最初に好きになったのは』に行った話

先日、イラストレーター・春日井さゆりさんの個展をたまたま見かけてじっくり味わうことができました。 思い出深い本の表紙絵が大きく飾られていたので、見た時は本当に驚いたなあ。今日は出会いの瞬間を、物語風(?)に紹介してみます。 ーー*ーーー*ー…

「さもしい」日々にさよならーシュライエルマッハー「独り思う」を読み返しながら

夏に読んでから、深く心に残っている言葉の話をする。 今これをやっておけば、あとからあれが出来ようなどという、さもしい根性を持つな。自由な精神よ、お前のうちに或るものを他のものに役立てようといったことを恥じるがよい。シュライエルマッハー「独り…

主人公と音楽と選択ー「10月1日では遅すぎる」個人的感想

フレッド・ホイル著「10月1日では遅すぎる」のレビューも3回目になった。流石にこれでおしまいにする。1回目はうっとりした読後感を話し、2回目は物語のテーマでもある「時間の感覚」について深堀りした。今日は最後に個人的な感想ということで、主人公と音…

2024秋、ダンダダンが面白い(アニメレビュー)

今期のアニメをいくつか見ていて、ハマっているのが「ダンダダン」だ。都市伝説(妖怪、UMA)、能力バトルとかいろんな要素が絡まり合って、でもキャラクターにまっすぐしたものがあって…そして勢いがすごい! 難しいこと何にも考えず(いや、そういう要素も…

日常に、しょうもない議論を。ー川上弘美著「これでよろしくて?」レビュー

これでよろしくて? (中公文庫) 作者:川上弘美 中央公論新社 Amazon 川上弘美著「これでよろしくて?」を読んだ。主人公は38歳の専業主婦、菜月。夫の光と2人暮らしで、子供はいない。特に大きな不満もなく淡々と暮らしている中に一つの転機が訪れる。 商店…

仕切りと時間と時代とーフレッド・ホイル著「10月1日では遅すぎる」再読中

フレッド・ホイル著「10月1日では遅すぎる」を再読している。 この物語は、時間の感覚が不確かなものになった世界で、人類の行く先はどうなってしまうのか?その様子を主人公が奏でるピアノ曲が彩っていくような構成になっている。再読する中で、ほんの少し…

「写植時代」の本づくりを覗くー平野甲賀〔装丁〕術 好きな本のかたちーを読んで

「平野甲賀〔装丁〕術好きな本のかたち」を読んだ。フリーのブックデザイナーが一冊の本の装丁を仕上げるまでの様子が日常と共に記されている。 平野甲賀 装丁術―好きな本のかたち (シリーズ日常術) 作者:平野 甲賀 晶文社 Amazon 今みたいにPCソフトで編集…

ピアノと文章の心地よさーフレッド・ホイル著「10月1日では遅すぎる」読後感

先日のこと。お茶を飲みながらぼーっと本棚を見ていると、「10月1日では遅すぎる」という本が目に入った。 私の目の前にはいつも少しのSFがある 10月1日では遅すぎる (ハヤカワ文庫 SF 194) 作者:フレッド ホイル 早川書房 Amazon ちょうど9月が終わるとこ…

悩みの原因は「いじけ」?ーさいとうなおき動画で過去のつまづきに気付く

イラストレーターのさいとうなおきがやっているYouTubeを日常的に見ている。主に絵描きやクリエイターに対してのヒントを配信してくれているのだけど、ブログとか文章執筆に関してもためになる内容が多い。 今回は、何の気なしに見た「【絵に集中できない】…

内にも外にも世界が広がるー1年「ごぶんのよん」期の定点観測

1年は約52週間で終わります。2024年は「10週間×5期+ボーナスタイム(2週間と2日)」と割り振って生きてみたら楽しいかな~なんて考えて、実際にやっているところです。 1/1~3/10 3/11~5/19 5/20~7/28 7/29~10/6 10/7~12/15 12/16~12/31 ★ボーナスタイ…

忙しくても豊かに考える方法ー外山滋比古「こうやって、考える。」レビュー

今の職場は良くも悪くもコミュニケーションがないのが特徴なんだけど、めずらしく社内連携が増えててめちゃくちゃ疲弊している。土日もなんだかんだ人に会ったり宿題のようなことをやってるとあっという間に過ぎてしまい、思いを巡らせる時間がとれない。 し…