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読んだ本を、感想とともに紹介していきます。

話したりないので追記。「正欲」読書メモ

昨日なんとか絞り出してまとめた「正欲」レビューですが、自分が思ってることをうまく言葉にできないままあげちゃったなぁと反省しています。実力不足ってやつですね。まだ書きたいことがあったので、今日はレビューに入りきらなかった、印象に残った部分をメモとして残しておきます!

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「社会からほっとかれるためには、社会の一員になるのが手っ取り早い」

はじめの章で印象に残っている部分です。自分の性質が特異なものであるほど、人から好奇な目で見られることは避けられない。ではどうするか?という問いに対しての最適解だと思います。

前も何かのレビューで話したけど、ありのままの自分で生きるのが厳しいなって思ったら擬態するのが一番だと思う。大きな世の中の流れに一応乗っておきながら、人目につかないところでのびのび好きにやるっていうのがわたしなりの自分らしさになりつつあります。

賛否両論あるかもしれないけど、ほんとうに「好奇な目で見られないこと」を中心に考えた場合はこれが一番だと思いませんか?

「何をどう思うかは制御できない。思ったことや感情は自由だ」

わたしがこの物語で一番胸に響いたシーンは大也と八重子の言い合う場面です。「自分の思うことは誰にも制御できない」この部分だけ、2人とも意見が一致していました。

たとえ世間の人に咎められるようなことだとしても、思うだけなら自由。そこは誰にも干渉されない部分。大也の何かがここで許されて、不毛だと思っていた会話が一気に変わっていくのがよかったです。

わたしにも、もともと許されているのに自分が気付かない自由がたくさんあるだろうな。それは人と話したり、本を読んだり、はたまたショックな出来事だったり。気付くきっかけがないとそのままなんだと思います。

「いろんなことを一緒に考えることで、自分の根幹だと思っていたものが枝葉になるかもしれない」

さっきの話とかぶるけど、人と意見を出し合ったり外的な要因が加わると、視野が広がって大局的に考えられるようになる。少なくともその可能性は高まると思います。
同じ世界を生きていても、ものの考え方も受け取る情報もまるで違うから、本当に嫌になるし本当に参考になるんだよな。当たり前なんだけど。

いま自分が悩んで、こうしたら解決するんじゃないかと1人で考えていることは、実はほかにもたくさんの選択肢があるわけで。人と話すっていうのは友達や家族だけじゃなくカウンセラーや専門家でもいいわけで。言葉にするとそりゃそうだ!ってだけなんだけど、このシーンを通して理解が深まりました。

他のレビューもみてみたら、割と賛否両論。

ふと他の人の感想も気になり調べました。Amazonだと、2023年8月14日現在、2000件以上のレビューのうち星4・5が85%、星1〜3が15%で圧倒的支持を集めています。

特徴的なのが、星4とか5でも結構辛辣なことを書いてる人が多い。その人たちは総じて「物語や文章はつまらないけど、テーマは一級品」と評してました。

確かに「顔の肉が…」のくだりとか、またかと思う表現はいくつかあったな。わたしはAudibleで聞いてたから繰り返しが鼻につくだけかなと思ってたけど、本でも厳しいか。

この人たちは、なんだかんだですごく朝井リョウに期待を寄せている人だと思います。"この店が好きだから、良くなって欲しいからクレームをいう”ってやつですね。著者はエゴサしてるってエッセイに書いてあったので絶対読んでると思う。

でも例え多少へこたれてたとしても、次回作で絶対超えてきそうな気がします。この方のただでは起きないようなところがすごくいいなと思います。

あれ?今日のこっちのレビューの方がよっぽどうまく気持ちが伝えられた気がするな!心に残った部分を言い表せてスッキリです。読んでくださりありがとうございました。

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