角川書店
いつか、自分の好きなジャンルの話が好みの文体で書かれていたらいいなあ…と夢みていたら、ついに出会えた。シュライエルマッハー「独り思う(独白)」だ。 私が読んだのはかなり昔の本で、今は岩波文庫から出ている 独白(シュライエルマッハー) (岩波文庫 …
ダンジョン飯の感想、話し足りないのでおかわり3杯目。ネタバレあり。 ダンジョン飯 12巻 (HARTA COMIX) 作者:九井 諒子 KADOKAWA Amazon 今日も読み返してたのだけど、登場人物それぞれの個性が、良い点も悪い点もお互いに補い合って、見事に調和していくの…
全14巻、読み終わった。「ダンジョン飯」という作者のダンジョニウムを、存分に味わった。 ダンジョン飯 14巻 (HARTA COMIX) 作者:九井 諒子 KADOKAWA Amazon そこに救われた自分がいた。いろいろ話したいんだけど、なぜかいま自分を満たしていることがこれ…
そろそろ春アニメも始まるし、今期(2024年1月~3月)に唯一全話観ている、ダンジョン飯の話をしていく! こないだの最新話は切ない新展開だったんで、アニメ13話まで(コミックス1~4巻)あたりの話にしようかな。浅瀬でぱちゃぱちゃしながら楽しく振り返っ…
家族に同行して永野護デザイン展に行くことになった。 永野護といえば、「ダンバイン」「ガンダム」「ブレンパワード」などのメカニックデザインを手がけ、自身は「フール・フォー・ザ・シティ」「ファイブスター物語(ストーリーズ)」などマンガも描いて映…
前回のカラオケ行こ!に続いて、続編の「ファミレス行こ。上」も読んだので感想を話していきます。 ファミレス行こ。 上 (ビームコミックス) 作者:和山 やま KADOKAWA Amazon 東京の大学に進学した聡実(さとみ)くんは、ファミレスでバイトをはじめました。…
この人のマンガは見かけると即買いしてしまう 和山やまのマンガ「ファミレスいこ。」を買ったので、まずは前作の「カラオケ行こ!」を再読しました。 カラオケ行こ! (ビームコミックス) 作者:和山 やま KADOKAWA Amazon カラオケ行こ!は、中学生で合唱部部…
なんだ、不機嫌って体の調子が悪くなってきてるサインだったんだ!と意外な正体に気がついて、対処できるようになる本「不機嫌は罪である」をレビューしていきます。 もちろん、不機嫌の全ての原因が体調ってわけじゃないですけどね。いつもの不機嫌くらいな…
山本文緒の短編集「みんないってしまう」。レビューが長くなったので二つに分けて、今日はその後半です。山本文緒の本ってAmazonのページ貼り付けると装丁が違うことが多いです。印刷した時期によっていろいろ変わるものなんでしょうか…? みんないってしま…
まだまだ人生中盤ともいえないけれど(や、明日何が起こるか分からないし終盤かもしれない)、既にたくさんの人や物が目の前を通り過ぎていきました。 別に悲観的でもなんでもなく、生き続けることは失うことの連続だなとじわり思い出す作品です。 みんない…
まだいける、まだ頑張れる。そういう気持ちの時ほど限界が近く、体はついてきてくれないものだと思う。 今日の本「シュガーレス・ラヴ(山本文緒著)」は、仕事、恋愛、家庭などによって体が蝕まれてしまった10人の女性の短編集。自律神経失調症、睡眠障害、…
仏像にそこまで興味はありませんが、いとうせいこうの「ラップと小説」、みうらじゅんの「講義と思考本」が好きです。 見仏記は長らく積み本していて、今回2週間かけてちまちま、でもじっくり読みました。同じ”仏”を見ながらも全く別の思考をもつ二人の掛け…
角川文庫は喫茶店に置いてきてしまった 3連休ももう終わりですね。週末に10冊近く本を買ってしまい、もうこれ以上はダメだ…と思いつつも文庫本フェアの冊子をもらってきてしまいました。徒然なるままに、出版社別の気になる本をピックアップしてみます。 【…
これは自論ですが、どんな人でも10回選択を誤ると犯罪者になる、と思っています。わたしも、あなたも、どんなにいい人でもです。 この「海と毒薬」は、昭和初期に実際に起きた、大学病院での生体解剖実験がもとになっています。この史実をベースに、架空の登…
女同士の友情は割と薄情である。と思う。 それは、女にとって自分の役割…というか立ち回りが変わる瞬間は割とたくさんあって、その都度共感してくれる人を探すから。あまりに生き方が変わってしまうと、自然とあっさり会わなくなってしまうものだ。 今日話す…
親はいつまで経っても子供の世話を焼くものだし、子供は子供で親を頼るものだ…って思いますか?わたしはそうは思いません。 いや、時としてそういうことがあっても良いとは思うけども。その姿は絆のように感じて微笑ましいかもしれないけれども。親離れ、子…
働く女性の短編集「絶対泣かない」レビューウィークも2週目の、2日目。だんだんと言語化しにくい人たちになってきました。今のわたしに読んだ後のこの気持ちが表現できるのか…?やってみます。 絶対泣かない (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 秘書…
誠実さは伝わるし、ちゃんとやってるのを見ている人は確かにいる。働く女性を描いた短編集「絶対泣かない」レビューウィーク4日目は、デパートで働くお姉さんです。自分が感じたよさを、極力ネタバレせずに伝える試みをしているんですが本当に難しい。伝われ…
「他人の期待に応えること」を中心に生きるのは辛い。それに応えられなかった場合はもっと辛い。今日の主人公は、水泳選手だった両親の期待を背負い、幼少期から水泳に全てを費やしてきた女性です。 今週は働く女性を描く短編小説「絶対泣かない」のレビュー…
働くと一口に言っても、業種はもちろん雇用形態もたくさんあって、そしてそれぞれの領分もある。アルバイトはアルバイトらしく。派遣は派遣らしく。その超えてはいけない”領分”ってなんだろう…とこの短編集の1話「アフターファイブ」を読んで考えこんでしま…
気の強い女は嫌いでした。ツンツンしちゃってさ、何がいいんだろう。女の人はしなやかで、いつも微笑んでいる女神様のようであるべき、とさえ思っていました。(女は女は、っていうのはもう時代遅れですが、まぁ昔の価値観の話なのでご容赦ください) 今日の…