BOOKS:LIMELIGHT

読んだ本を、感想とともに紹介していきます。

文章のお褒め、ありがたく受け取ってみた

文章教室にでも通ってない限り、フィードバックをもらえることはなかなかないものです。先日めずらしく文章を読んでもらう機会に恵まれました。ブログ記事ではなかったけど、読んでくれたうえに褒めてもらえてありがたかったです。 しかし私の反応といえば、…

【2025年1月第4週】ある日の読書記録(いくえみ綾から山下和美まで)

読書日記をつけ始めて3週間経ちました。平日に記録を書いて、その中から選んだ本を土日に深掘りする予定だったんだけど、土日は土日で書きたいことがあったりします。どうしたものか…まあ、やりながら考えましょう。 それでは1月19〜21日の読書記録を書いて…

言いたくて言えなかった人生ーマーク・トゥエイン作品に思うこと

年末年始の長期休暇で心が閉じてしまったのか、言おうとしてやめることが多発しています。 「旅行、楽しかったですか?写真見せてください!」 「芥川賞とれなくて残念でしたよね、もう読みましたか?」 「今日お弁当忘れちゃったんですよね、お昼一緒行きま…

【2025年1月14-16日 】ある日の読書記録〜ドロヘドロから二十四五まで〜

いやあ、ありがたいことに忙しいです。年末年始はあんなに持て余していたというのに!何にもしてない時は何も起きないけど、ちょっと動くと回りはじめるものですよね。わたしはどちらかというと忙しいほうが楽しいのかなあ。いや、暇は暇でいいよなあ、バラ…

はじめての記事削除~違和感からブログ運営の指針が見えはじめる~

昨日、今週のお題「大人だから」のテーマに合いそうな本があり、レビューを書いてアップして、結局消した。このブログをやりはじめて初のボツ記事となった。 「せっかく作ったから」を「アップすることへの違和感」が初めて上回ったのだ。これは偉大なる一歩…

アニメ『チ。』第3章にどう向き合うかー 作品との距離感を模索する

アニメ『チ。-地球の運動について-』の第2章が終わり、脱力している。今15話で、全25話だからもう折り返してるのか…YouTubeの予告動画にあった「地球の運動について」というタイトル回収に、物語は核心に迫りつつあるのか、という気持ちになる。 この作品は…

【2025年1月7−8日】ある日の読書記録(アンダスンからマーク・トゥエインまで)

読み書きが好きで、読書感想ブログを始めてから1年半。記事は300を超えました。 日々の時間のなさに思うところあり、家族からのアドバイスもありで、前回からブログ内容を1作品ごとの感想→読書記録に変えて更新しています。3日経って思うことは「1日が長くな…

【2025年1月5-6日】ある日の読書記録

正月、めずらしく夫と最近考えていることなどを話し、趣味の時間(感想まとめ、ブログ、フリーペーパー、お花等々)が多すぎるなと反省。生活に余白を作ることを約束したため、しばらく読書履歴として記録だけ残してみる。 2025.1.5(日)夜 森薫 著「乙嫁語…

いつまでこんなこと言ってるんだ問題~恥をさらして書き進む~

年明け早々、ずっと頭の隅で寝かせていた2つの記事を書きました。「自己形成」「作品形成」「再定義・再構築」、これが2025年の雰囲気です。今年は結構、分野を絞った話が多くなりそうな予感。 …それにしても、「いつまでこんなこと言ってるんでしょうね?…

IMON…それは「人間OSアップデート」実践の書

昨年に挑んだいがらしみきお著「IMONを創る」を読み直して、これをまとめて感想を話すのは違うという結論にいたりました。これは著者の理屈であって、わざと人には分からないようにしているものを無理やり分かったようにまとめることには意味がない。人の理…

2025思想会議~自己形成と作品形成を行き来する1年はじまる~

明けましておめでとうございます。連休になるとすぐ頭の中をこねくり回しはじめます。年末から読み返している2冊の本から考えたことを、休み中聞いてもらいましょう。こんなやつもいるんだなあと思っていただければ幸いです、今年もよろしくお願いいたしま…

ここは光の集まる場ー2024年はてなブログレビュー

日常的に本のレビューをしていると、体感したもの全てをレビューしたくなるものです。今年もはてなにお世話になったので、「2024年のはてなブログの雰囲気(主観)」をここに書き記して新年を迎えようと思います。 個別のブログについて言及するつもりはなく…

【2024年手帳レビュー】ほぼ日手帳+マイブック、2冊使いのリアル

今年の手帳の使い方が特殊だったので、今後も組み合わせや使い方で迷うだろう未来の自分への参考になるかなと思い、書いておきます。 ブログを始めてからメモ魔になり、ほぼ日手帳のデイフリー(日付がない、薄いタイプ)では足りないことに気がついたのが昨…

新たな文体に挑戦中。ル=グウィン著「文体の舵をとれ」を読みながら

最近はル=グウィン著「文体の舵をとれ」を読みながら、実際に舵取りの訓練をしています。いつも書いてる感覚からはみ出して試すのが楽しい!全然うまくできないのに、悔しいより面白いという気持ちが勝つのが不思議です。練習したものを何も言わずさらっと…

【後編】いじらしい娘・パリヤと自己受容の物語~森薫・乙嫁語りより~

森薫の漫画「乙嫁語り」には魅力的な人物がたくさん出てきますが、特に思い入れがあるのがパリヤです。前回はパリヤに出会った時と共鳴した部分について話しました。後編の今回は、彼女を見ていくなかで感じた「自己受容」を、漫画のシーンを振り返りつつま…

西荻窪で再会した思い出の詩−「自画像」昔日の客より

関口良雄著「昔日の客」のなかに「自画像」という好きな詩がある。 全文引用するのはためらわれるので、かいつまんで説明すると太ったりやせたり、髪が伸びたり短くなったり、気が長くなったり短くなったりしてきた。そして同じように、先が長いと思ってきた…

1年を5分割して話した2024年~「ごぶんのご」期を終えて~

はてなの今週のお題「読んでよかった・書いてよかった2024」に乗っかって書いてみます。 わたしがこのブログで1年通してやってきたトピックとして「1年を5分割して過ごし、書く」というのがありました。内面的な話が多く、他人が読むと分かりにくくて大変…

いじらしい娘・パリヤと自己受容の物語【前編】~森薫・乙嫁語りより~

また乙嫁語りの話です。19世紀の中央アジアが舞台のこの物語。今日はわたしが読むきっかけとなった「パリヤ」について話していきます。読む前も読んだ後も、ふと考えてしまうくらいにはこの子が好きです。 乙嫁語り 8巻 (青騎士コミックス) 作者:森 薫 KADOK…

書きたいこと、書かなくていいこと②「思い入れのある作品」

「書きたいこと、書かなくていいこと」。以前もこのテーマで書いたことがあって、その時は身近な人たちと過ごした時間や、暖かなやりとりについてだった。ブログに書かないで、あえてぼんやりさせておくほうがよいという話をした。 今回は、思い入れのある作…

「書くのがしんどい」わけがない!~編集者・竹村俊助の本で立ち上がる

多少ムキになって言いますが、私は書くのがしんどくないです。むしろ書かないことで言葉にできないモヤモヤがたまるほうがしんどい。 今ちょうど繁忙期で、あくせくしていたら書きたいことが16個ほど溜まってしまいました。昨日は1日休みだったので半分くら…

未来と刺繍に込められた祈り~森薫「乙嫁語り」感想・レビュー

先日「森薫・入江亜季展」に行ってから、二人のマンガを読んでいます。どちらの作品も味わい深く、異国を感じてはうっとりする日々…今日はまず、森薫「乙嫁語り」の魅力を深掘りします。 19世紀後半の中央アジア、一人の乙嫁(おとよめ:美しい花嫁)が嫁い…

未来へのメモ2024 :繁忙期を乗りこなす方法、いつかの自分に託すタスク

繁忙期です。「読みたい。書きたい。圧倒的に時間が足りない。」そう言っていたのは昨年末の話。 今年のムードは、「やるべきことが山積みなほど、本が読めるし記事が書ける。でもそろそろ失速、やることやらなきゃなあ~」です。現実逃避の逃げ場がなくなっ…

素で生きるための糧探しー「山下陽光のおもしろ金儲け実験室」に行ってきた

よく行くけど一切馴染めない街・三軒茶屋で、昔よく行ったけど一切馴染めなかった街・高円寺にゆかりのある人の展示に行きました。 キャロットタワー3階・生活工房でやっている「山下陽光のおもしろ金儲け実験室」。 下の名前は「ひかる」と読むそうです 高…

家族が選んだ11冊。(神田・神保町古本まつり2024)

10月末頃、家族と神保町と神田の古本祭りに行ってきました。私の体験レポ・購入品紹介はすでにしたんですが、家族が誇らしげに「ブログで話してもいいよ!」と言っていたのを思い出しました。そんなわけで、今日は家族の購入品を紹介してみます。 全11冊。よ…

今の本が読みたい!ータイムリーな読書で今を生きる

本が欲しいと思ったら古本屋に直行するくらい古本が好きですが、最近は今の本が読みたい気持ちが高まっています。 話題の本をリアルタイムで読むことの面白さ、世の中との一体感を感じて、心強さとともに変わる気持ちがありました。今日はその辺の話をしてい…

旅したいし、こんな風に描いてみたいし。「山とそば」ほしよりこが旅する絵日記

秋~春にかけては湯船につかりながら本を読むのですが、何度も読み返しているのが「山とそば」です。猫村さんで知られるほしよりこが描く旅の絵日記は、自然体で気取ってなくて、こんな旅がしてみたいなあ〜と読むたびに憧れるのでした。 この漠然とした「い…

違うって、こんなにすばらしい。「森薫・入江亜季展」に行ってきた!

ある週末、森薫・入江亜季展に行ってきました。同じ冊子に連載する漫画家二人による作画、創作風景などがふんだんに盛り込まれた展示でした。 前日になんというか…「焦る2人飲み」があって。その子はすごく活動的で、しかも努力が実を結んでて眩しくてちゃ…

感想に満たない思いを吐き出そう-まとめた後のオフトーク

昨日の本のレビュー、珍しくいろんな人に読んでほしい!と思って頑張って書いたんです。本の内容を示しつつネタバレしないように、かつ読んで感じた私の気持ちが伝わるように注意して…そしたらめちゃくちゃ疲れたー。 今日はオフトーク気味に、感想をまとめ…

「私」と事実で紡ぐ物語ーハン・ガン著「すべての、白いものたちの」感想・レビュー

冬になりかけの今、空を見上げて白い息を吐いてみる。来年もきっとこうして、この本を思い出すんだろう。 すべての、白いものたちの (河出文庫) 作者:ハン・ガン 河出書房新社 Amazon 2024年ノーベル文学賞を受賞したハン・ガン(韓江)の「すべての、白いも…

放っておくべきは自分の声だったー枡野俊明著「放っておく力」を読んで

最近いい感じに自己コントロールできてるかなと思ってたら、やっぱり出てきましたよ~自意識。いつまで私の活動を邪魔する気だ!首根っこつかんでお帰り頂きたいけど、あなたもまた私です。とりあえず話を聞いてみましょう。 そして一緒に読んだ「放っておく…