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読んだ本を、感想とともに紹介していきます。

不機嫌の意外な正体がわかる「不機嫌は罪である」レビュー

なんだ、不機嫌って体の調子が悪くなってきてるサインだったんだ!と意外な正体に気がついて、対処できるようになる本「不機嫌は罪である」をレビューしていきます。

もちろん、不機嫌の全ての原因が体調ってわけじゃないですけどね。いつもの不機嫌くらいならこれで対処できちゃうと思います。

不機嫌になりそうな時、思いとどまらせてくれる本

別に家族と仲が悪いわけでも、特別何かにすごく悩んでいる訳でもありません。それでも仕事帰り、玄関で大きく深呼吸して、ほほえみを作って「ただいま〜!」ということがわたしにはあります。
この状態は不機嫌が破裂する一歩手前で、たとえ玄関前で落ち着かせても一時的な効果しかありません。結局寝る前までにはボロが出てしまい自己嫌悪。できたら誰にも不快な思いをさせることなく、自分で機嫌をコントロールしたい…。
そんな切実な気持ちになった時にいつもお世話になっているのが、この「不機嫌は罪である」です。わたしはこの本を脱衣所に常備していて、辛くなったら夏はお風呂に入る前に、冬は湯船に浸かりながら読んでいます。すぐに実践できることもあって、不機嫌に流されずに思いとどまらせてくれるお助け本のような存在です。

不機嫌は気の持ちようではない

この本で気がつくこと、それは"不機嫌は気の持ちようではない”ということです。不機嫌には原因があって、それは案外「寒い、暑い、疲れた、眠い、お腹すいた」そんな生理的な欲求であることが大きい。これに気がつけたのは今後のためにも良かったです。
湯船にしっかり浸かって体を温める、疲れていると思ったら早めに休む、呼吸に意識して心を整える。
日頃短縮しがちなこのメンテナンス時間を大切にすることで、機嫌はコントロールできるということが明言されています。

本の構成とおすすめの読み方

構成
  • 1章:不機嫌は罪深いことの説明
  • 2章:ネット社会がもたらした不機嫌
  • 3章:(身体的)機嫌コントロール実践法
  • 4章:(精神的)機嫌コントロール実践法
  • 5章:まとめ
おすすめの読み方は「ぱらぱらと拾い読み」

1・2章は気になるところを拾い読みでOKです。どれも、不機嫌はどれだけ周りに迷惑をかけ、自分の人生を台無しにする行為なのか、ということをいろんな角度で説明してくれます。読んでいると「不機嫌は罪だ…こんなんじゃだめだ…でもじゃあどうしたら…!」と即効性を求めたくなります。

その気持ちになった時点で、3章にある身体的実践法を試します。代表的な行動としては「体を温める」「呼吸を整える」。なーんだそんなことか、って思う人がいるかもしれませんが、なんと大抵はこれで落ち着きます。騙されたと思って、ぜひ実際に試してみてほしい!
1・2章はなんで不機嫌になってしまうのか、時代背景なども含めて説明してくれるので大事な部分なんですが、不機嫌な時は大抵せっかちなのですごく長く感じます。

一度読んで分かったと思っても、不機嫌の波は必ず何度でも押し寄せてきます。次の波の時に別の部分は読めばいいや、くらいにパラパラと気になる部分を繰り返し読むのがわたしのおすすめです。

大人の教科書だよなぁ

ネットでレビューを見ていたら、「大人の教科書」と言っていてまさに!と思いました。ここで学んで、上機嫌を自ら作り出してこその自立です。

これを子供時代からできるとすれば相当素晴らしい。わかりやすい文章だし、スマホSNSの危険性についても触れているので、小学生くらいから読んでもいいくらいだと思います。
自分はちゃんとやってるはずなのに、どうもうまくいかない。ばく然とした不安を感じている人に処方箋としておすすめしたいです。
自分のために、周りの人ために、まずは「穏やかな上機嫌」を目指したい。わたしは今日も、お風呂で読んできます。

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