BOOKS:LIMELIGHT

読んだ本を、感想とともに紹介していきます。

視点をスライドしてやりすごす夜(久々にギンザ・グラフィック・ギャラリーへ)

人間関係の悩みは常ですね。幸い味方が多いですが、完全にロックオン中。いつ弾が飛んでくるか分からないので体力を消耗します。

今日に限って家族が飲み会で、近くに住んでいる友人も旦那さんが早く帰ってくると。こんな夜に一人で過ごしたらうっかり鬱鬱してしまいそうなので、ちょっと寄り道してggg(ギンザ・グラフィック・ギャラリー)に行ってみることにしました。

「亀倉雄策賞」「JAGDA新人賞」の展示をしていました

するとどうでしょう。成果物はもちろん、思考の過程や試す様子などをみることで、気持ちが別の部屋にスライドしていったではないですか。

アクシデントのような出会いもあり、いつもと違う行動っていいぞ…!と手応えを感じています。今日はその様子を写真とともにお届けしてみます。

入るなり、過程、過程、過程。

今回は日本グラフィックデザイン協会が主催している「亀倉雄策賞」「JAGDA新人賞」の受賞者の作品を展示をしていました。

久しぶりだ~と中に入ってはじめに目に入ったのは、A6くらいのサイズのメモに定規を駆使して書いたと思われるものの過程、過程、過程。

林 規章氏による個展。手書きの試行錯誤がびっしりと

作る前段階のこういうものを見るのが本当に好きだな!途端に活力が湧き始めました。そしておそらくご本人?が在廊していたらしく、業界人トーク的なものがBGMで流れる。あんまり聞いても、ねえ…?と思い、割と早めに地下一階へ。

地下で目に入るのも、過程、過程、過程。

地下は、「JAGDA新人賞」を受賞した3氏(城﨑哲郎氏、サリーン・チェン氏、松田洋和氏)の仕事ぶりが見られる展示でした。

商品のパッケージや、イベントでの展開の仕方なども見れて面白かったです。

一通り見て気になったのが、松田洋和さんのブックデザイン。手掛けた本の実物の傍らに、思考の過程をメモ書きしてあるのが、とても見応えがありました。
これを見に、またいきたいくらいです。

ずっと見てた
相当面白かったです

先日ZINEを作っていたこともあるけど。ここに目が行くのはやっぱり、自分の視点は「圧倒的、過程重視」なんだなと。成果物を超えて、あなたの視点で見た世界を見せてほしい。いやいや、やっぱり成果物もしっかり見たい。展示の間で揺れ動く自分が少し滑稽でした。好きに見させてもらえばいいのよー。来月までやってるのだからさ!

2Fライブラリーでは大宮エリー本を読む

gggは2Fにちょっとした図書コーナーがあります。プロジェクターで映像が流れていたリもするんですが、今回はないみたいです。

今回は、以前こちらで展示したことがある大宮エリーさんの本をパラパラめくってみました。恥ずかしながら、私はすべてが初見でした。先日友人から聞いて気になっていたのですが、本で読むより実際にドラマやらPVやらを見たほうがよさそうです。

本の中にある言葉は、自分にない視点ばかりでした。

MMMにて不思議な出会い

gggの隣には、MMM(メゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンド)という別施設があります。1階が今回のggg展示の物販で、2階がミュージアムショップという感じだったと思うのですが、今回は3階でイベントもやっていました。

今までgggで展示をした作家たちはそれぞれ本になっており、それがまとまった数になったので振り返る展示しますと。そういうことでした。

エレベーターに乗ると、するり1人同乗者。「上では何の展示をやってるんですか?」と聞かれて、咄嗟のことにうまく反応できず。しどろもどろで説明するままに会場へ。

誰もいない小さな物販コーナーのような展示室でした。

「最近何を読みましたか?」

えっ?会話続く系?返事をしようとすると、まさかの向こうが読んでいる作品について聞くことに。なんだ、話したかったのか。ただ、めったにない本トーク、せっかくだし逃す手はない!と展示そっちのけで聞くことに。

なんとなく作品名は伏せますが…独特な語り口に、たまに質問をおりまぜて巻き込む話法で、いつの間にか作品への興味に変わる。なんとも巧みで不思議な空間でした。ちょっと驚いたけど。

そうこうしてる間にスタッフさんが登場。
相手の会話欲はいい具合にそちらに移ったので、私は展示を見る気分でもなくなり…軽く挨拶してさっさと帰りました。非常に特異な空間でした。

押してダメなら引いてみよう。引いてだめなら横にスライドしてみよう

この言葉は中学生の時、三つ目が通るが大好きな子が私に教えてくれた言葉です。(てっきり手塚治虫の言葉だと思ってたんだけど、ネットで調べても出てこないなぁ…気のせいか?)

おそらく明日からも、押されては反発し、もみくちゃの泥仕合を繰り返すのでしょう。まだ、受け流せるほどの度量がないんだ、私には。自分から押さないだけ上出来ということにします。

ただ、こうして展示を見に行き、物事の過程を覗き、偶然の会話を味わってみる。すると気持ちや視点が見事に横にスライドして、完全ではないながらも随分と気持ちが楽になりました。まあ、状況は一向に好転してないんですけどね。

展示は夏休み中はやっているのでまた行けます。しかしきっともうあの人には会わないだろうなあ。それでいいんだけど、なんだかあの人の自己開示力?さっさと自分の思考を外にさらけ出していく姿には何かヒントがありそうな気がします。

これは正義を振りかざした自分へのしっぺ返しでもある。

ここで逃げれば、次にまたここで行き止まり。

ただし体調に変化が現れたら即刻中止、そこまでやるこたない。

私は周囲に助けを求めるべきでしょう。そしてこの過程を何かの形で残しておくのも一つ、方法として面白いかもしれない。そんな気持ちで銀座を後にして、今日これを書いたのでした。

gggの展示は8月27日まで。もやもやとした何かを抱えた人には、何かしらの視点がもらえるんじゃないかと、私は思っています。

【展覧会情報】

ギンザ・グラフィック・ギャラリー特別展
「2025 JAGDA 亀倉雄策賞・新人賞展」
2025年07月15日(火)~2025年08月27日(水)
午前11:00~午後7:00 休館:日曜・祝日