BOOKS:LIMELIGHT

読んだ本を、感想とともに紹介していきます。

私のタウマゼイン20選(アニメ「チ。」感想からの展開)

先日、アニメ「チ。」のレビューを書いたのですが、あれから何か考えたり書いたりする度に作中のキーワード「タウマゼイン」が頭をよぎり、これは自分の根底にあるとても大事なものなのでは…?という思いが強まっています。

感想を書くなかで思いついたもの、後日書きとめたものがたまってきたので、ここに書き残しておきます。多分、これが私の感性の核です。

タウマゼインとは「心が震える瞬間」

まず、聞き慣れないこの言葉の復習から。

ギリシャ語「タウマゼイン」とは、知的探究の根元にあるもの。この世の美しさに肉体がしびれ、それに近づきたいと願う気持ち。チ。では、簡単にいえば「ん?」と思うこと、と説明していました。

私のタウマゼインは、日常にある心が震える瞬間、そしてより深めたり近づきたいと願うあの心だと捉えて、以下に書き出しました。 

私のタウマゼイン20選

内容が重複しているように見えるものがありますが、自分の中では微妙なニュアンス違いという感じなので、そのままにしています。

知ること・理解すること

1. (読書や音楽)対象を繰り返し見たり、著作を読むうちに親近感が湧き、「知っている」と思うこと  

 (SNS、ブログ)顔も名前も知らないのに、日々その人の文章を読んでいるなかで人となりを知ること  

 → 人間や物事のわずかな側面だけを見て、一体何を「知っている」というのだろうか? 実際には何も分かっていない、断片的なものからの想像と創造  

 

2. (周囲の人)誰もこの気持ちなど分かっていないと思っていたら、簡潔な一言で言い当てられた時  

  (親しい人)私のことをなんでも知っていると思っていた人が、少しも分かっていないと知る  

 → 自分を分かっていないのは自分のほう。また、事象の共有であって、精神の共有ではない  

予想外の出来事・驚き

3. 何気なく過ごす日常のなか、何かで信用を得て、何かで失望されていること  

 → 自分が軽んじていることの重みを知る  

 

4. 思いがけない親切  

 → 物ではなく気持ちのやり取り、人間の心の美しさに触れる

 

5.日常の中にある違和感

    ①いつも本を読むだけの通勤電車、ふと見上げた窓越しの空の雲間から光が差してハッとする 

 → 世界はこんなふうだったか?  

 ②いつもの道のはずが、ふと別の道を歩いてあるような感覚になる  

 → 浮遊感、見えている人間も浮かぶ感覚  

コミュニケーション

6. 短いスパンでたくさんの人に会うと、自分が「減っていく」感覚がある  

 → 人に会う時間と同じくらいの一人の時間が必要、外に向くとなぜ内を向きたくなるのか

 

7. 子供とのやりとり…特に感覚が鋭くなる気がする

 ①遊んでいるなかで飛び交う純粋な「なぜ」「どうして」  

 → 子供だけではなく、私からも飛び出す  

 ②こちらのコンディションによって、反応が変わる  

 → 子供はよく見ている、大人には見えないものを見ている  

 

8. 周囲に相談すると、全く想定していない返答が返ってくる(しかもそれでうまく行く)  

 → 思考は遥か彼方へ。物事はもっと手前、目の前にある  

自然との対話

9. 植物が芽吹く、花が咲くとき  

 → なぜかいつもその瞬間をとらえることはできない  

 

10. 自然の脅威にさらされ、どうしようもなく立ち尽くす  

 → 自分は体験していなくともそう感じるが、現地の人との視点はまるで違う  

創造・ものづくり

11. ものを書いていて自分でも知らない感情や思考に出会う  

 → わたしはこんなことを感じて考えていたのか  

 

12. ものづくりの姿勢

 ①人が淡々とものづくりをする姿  

 ②何かの衝動に駆られて寝食も忘れ創作している人を見る  

 → なぜかその人の後ろを見ている、何が見える?  

 

13. 好きなものほど、言葉にできない。

 → 他の表し方がある気がする  

 

14. 「許されている」感覚

 →自分と同じような活動をしている人を見かけると感じる。何をしても自由なのになぜ?

感情のゆらぎ

15. 相反する2つの気持ちの共存

 ①うまくいかなくて泣いているのに、どこか面白いと感じている  

  → 次の一手がもう見えている  

 ②すごく苦しそうなのに、楽しそうでもある  

  → 見えない何かを感じる  

 ③本当は哀しいはずなのに、努めて笑っている人を見る  

 → 感情と行動を反比例させることでバランスを取るものなのか  

 

16. ここにいるのは「本当の私」ではないと思うことで気持ちが本当に落ち着くこと  

 → 頻度が増えると透けていく身体  

占い・運命

17. 占いの内容がすごく極端なのに、あながち間違ってもいないと感じる  

 → そもそもなぜ人は占いを求めるのか  

 

18. 突き動かされるように次々と行動すべきことが見える  

 → 自分ではない何かが自分を動かしているよう

原風景

19. ① 幼少期「トンボ」

 → 裏山、草原、トンボが止まっている。そっと手を近づける。時間が止まって2つの生物だけの時間になる。  

 

20. ② 青年期「朝日」

 → 朝に幕が降りる日々。これから人々は活動する中で、朝日を見てその日が終わるのを感じる。  

私のタウマゼインの特徴(chatGPTより)

分析が苦手なのでchatGPTにお願いしたところ、わたしのタウマゼインにみる特徴的な点は以下の視点だそうです。

この人物のタウマゼイン(驚き・不思議さ)の特徴を整理すると、以下のような傾向が見られます。  

 

・「見えないもの」や「変化」を敏感に感じ取る

・日常の違和感や浮遊感に強く反応する

・他者との関わりの中で驚きを見つける

・大きな時間の流れや自然の壮大さを意識する 

・「自分自身」を対象化し、内面と向き合う

 

この人物のタウマゼインは、単なる「驚き」ではなく、**世界の広がりや自分の小ささを感じる「気づき」に近い**ものです。

書き出すことでみえてくる「不変の視点」

こうして何に心が震えるのかを書き出すことで、自分の無意識下のものの見方、感じ方について浮かび上がる感覚がありました。

 

ありたい姿ではなく、ありのままの自分が見えるというか。なにか癒しのようなものも感じました。そして、これは思考の癖などではなく、一生変わらない不変の視点なのではないかと思っています。

おそらくこれが「アレテー」につながる

また、チ。の話ですが。アレテーとは「あるものの本来のはたらきをよく発揮する卓越性」のことです。鳥のアレテーは飛ぶこと。馬のアレテーは走ること。

わたしは単語の意味を、「個々人がそれぞれに活きる分野」と捉えました。

 

飾らない無意識下の視点でみたタウマゼインは、何に興味があるか、何ができるかを考えるきっかけとなり、やがては自分のアレテーにつながるのではないかと考えています。

今日は書き出すだけで力尽きちゃって、まだ私のアレテーは分からないですけどね。一つのきっかけとして、ここに書き残しておきます。

(おまけ)chat GPTがみる私のアレテー「気づきを言葉で紡ぎ、共有すること」

この人物のアレテーは、単なる「書くこと」や「考えること」ではなく、世界の見え方を表現し、他者と共有することにあるのではないでしょうか。

具体的には、エッセイ、レビュー、詩、小説などの創作活動を通じて、**「見えないものを見える形にする」**ことが、この人にとって最も自然で、本来の力を発揮できる場なのでは、と思います。

彼もまた、私のほんの一部しか知らない。全部見せたら、合理的な答えが見つかってしまうのかな。