複数のエッセイを並行読みしていたら、立て続けに「年をとって言葉が出てこなくなった」という話が目に入った。まず固有名詞から出てこなくなる、らしい。
文章を書く仕事をしている人でもそうなんだから、わたしもそのうち言葉を失う時がくるのだろう。
でももう、きてるっちゃきてる。あ、あの話読みたいな…あのシーン…なんだっけ……
読み返したい作品の、名前が出てこない。
前にもあって、その後も何回かあったけど記事にはしてなかった。もはやこれすらネタにして、思い出したらうれしーーー!ってことも記事にしちゃえばいいんだ。
ちなみに今回のおぼろげな記憶はこんな感じ。
主人公の友達が料理教室に通っているシーン。そこで会うおじさま(アラ還くらい?)が気になっている。二人は熱心に料理をしながら、ちょっとお互いの話をしながら、でも距離は縮まらない。業を煮やした彼女は…
どうなったんだっけ。彼女がどうなったのか、そもそもどんな物語だったのか。なにも思い出せない。
大人になって習い事をして、年代も性別も違うお友達(確か、最終的に二人はいいお友達になった)ができるなんてすごくいいな~と思った記憶だけが残っている。なんか、小説じゃなくてマンガだったかも。それも割と最近読んだものな気がする。なんだっけなあ。
こうやって少しづつ、思い出せないことが増えていって、赤子の頃に戻っていくのだろうか。いやいや、さすがにまだ早い。ただの怠惰だ。探せばいいだけなんだからやろう。
そういえば、前回の名前が思い出せない小説もまだ思い出していない。これは作品の温度感だけはしっかり覚えていて、最近よく再読している平安寿子、よしもとばなな、江國香織ではなさそうというところまではきている。たぶんなんだけど、石田衣良だ。
「名前が思い出せない作品」が、このブログでシリーズ化しないことを祈る。脳みそが退化していくのが本当に怖い。本のレビューとかブログ書いたりって脳トレだったりしないかな。頼むからそうあってほしい。