もう世間は夏休みですか。宿題なんて出ていませんが、なぜか今日もどらえもん学習シリーズ「読書感想文が書ける」のレビューをしていきます。
今日で5記事目。いつもながらに、どんだけ一つの作品を掘り下げれば気が済むのか?今日で多分気が済みますから、お付き合いいただけたら幸いです。
わたしは、この本みたいなハウツー本だったり、精神的なものに訴える自己啓発本があまり好きではなく、意識的に避けています。
20代の頃、ばく然と押し寄せてくる不安を振り払いたくてたくさん読んだのですが、読むだけで安心して結局行動せず…そしてなぜかどんどん自信を失っていく。(今のままではいけない、という気持ちが増幅していく感じです。)そんな堂々巡りをした経験があるからです。あの期間は本当にもったいなかった。
でも、今回縁あって、夏の課題図書として「読書感想文が書ける」を選びました。今ならこの系統の本とも仲良くやっていけるかもしれない。付き合い方の見直しも兼ねて、レビューしていきます。
この本では、本の読み方や感動の仕方は人それぞれで、決まりなんてない。とはじめに言い切っています。また、無理に「感動」したり「勉強」にならなくていい。反論があればすればいいし、面白くなかったらどうしてそう思ったのか?思ったことを書けばいいを伝えています。
チャプター1でここまで自由度を広げてくれたので、その後もするすると素直な気持ちで読み進められます。児童向けだからか、不安をあおって行動させることがないのが一番の良いところでした。
感想文を書くというのは、本を書いた人の心や考え、生き方と向きあうことでもあるんだよ。(P164)
ここは深くうなずいた文章です。書くことは自分と向き合うことだ、とは常々思っていたけど、そうか。本を書いた人と向き合うことでもありますね。
あとこれはまだ納得しきれていない部分ですが、物語には「人は人しかテーマにできない」という共通点があるらしいです。
吾輩は猫であるみたいに、たとえ猫が主人公だったとしても、その猫を通して人間模様を伝えていることになる…という理屈みたいですが、果たしてそうかなあ?
まだまだ読んだことがない本ばかりだから、この視点から外れる本がきっとありそうな気がするんですよね。
「必ず生き方について語っている」「人が作った話には必ず目的と願いがある」
この二つは納得でした。読むときはこれを探しながら読んでいるようなところがあります。そしてみつけると嬉しくてドッグイヤーしてしまう日々です。
ビジネス書や自己啓発書は、元気なときなら上手く乗りこなして取りこめるものだと思います。ただし「だから上手くいかないのです」「こうすれば人生がよくなります」など、言葉巧みに不安を煽るところがあるので、自信を失っているときやすごく疲れているときは危険です。
しんどい時は何も考えずゆっくり休むのが本当は一番いいと思うけど、それでもなにかできることがあるんじゃないか、と探し求めるのが人間の性ですよね。そんなときには、この本みたいな児童向けの学習本はなかなかいい気がします。なるべく簡単な言葉を使って、とにかく励ましながら教えてくれるからです。
ちなみに「ドラえもん学習シリーズ」は国語、算数、体育、音楽などさまざまな種類があるみたいです。この読書感想文が書けるは、お子さんに買ってあげるのももちろんためになってよいですが、わたしはお父さんお母さんも一緒に感想文を書いてみるのも面白いと思います。
感想を書くことで自分が何に感情が動くのかわかるっていうのは、すごい気付きになります。大人になるとローテーション生活が色濃くなるので、こういう全く別のことをするのは”良いストレス”になって脳の回路が動き出す。忙しくてそれどころではないかもしれないけど、やってみて損はないと思います。
以上!「読書感想文が書ける」最後のレビューでした。感想文を書く無敵の方程式のひとつ「反対意見方程式」で書き始めたつもりが、いつのまにか「自分にこだわる方程式」の出来損ないみたいになってしまいました。
この本の中にある方程式を使いながら感想文を書くのは難しかったですが、本のことを話すって、こんなにたくさんの視点があるんだな…!と上手くできないながらも得られたものがありました。
全部で6つある方程式を使いこなせるようになれば、表現の幅がかなり広がりそうな気がします。でも…ちょっと疲れたからしばらくまた自由にレビューしよ!そんでまた行き詰まったらこの本を読んでテコ入れすることにします。長らく実験にお付き合いいただき、ありがとうございましたー!
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