昨年末あたりからどうもブログの文章が長くなりがちで、平気で3000~4000文字になってしまっていた。中身が充実していればそれでも全然いいと思うのだけど、わたしにその技量は今のところない。
自分のブログの適正文章量は「1500~2000文字」くらいと考えている。どんなに長くても2500までかな。このくらいなら勝手に持論を展開しまくってても、なんか変なこと言ってるな~ってなんとかOKしてもらえそうな気がする。
しかし自分のいいたいことをこの量にまとめ上げる、ということがなかなか難しい。そこで、今回は「話(文章)が長すぎる」ことを解消すべく、「悪文」でテコ入れを図る。
概要
悪文は、文章を書くものにとっての「戒めの書」。これを編んだ学者たちも、上から目線でこの文章は悪い!と言うのではなく、具体的な例を出しながら自らを戒めるように書いてある。
最後には、索引のかわりに<悪文を避ける五十か条>としてお悩み別の目次があるのもありがたい。文章の組み立て、言葉の選び方、敬語の使い方などについて、心持ちの部分から詳しく教えてくれる。
「長文病」2つのアプローチ
この本では悪文の頂点に「判決文」を挙げている。ひどく長い文の集まりということで、「長文病」と名づけて2つのアプローチを紹介している。(P.80)
- 小見出しでくくる
- 結論を先に述べる
これはブログなどWEB媒体をはじめ、文章術の本ではよく出てくるもので、やっぱり大事なことなんだな~と改めて重要性を感じた。
もともと小見出しが好きでよくつけるのだけど、すべて「完全に、ノリ」でつけている。登山のアンカーのように、言いたいことに到達するための大切なポイントだと思ってつけるように意識したい。
結論を先に述べるのは前から気をつけていて、かなり有効だと感じている。まず先に、これを書きます!と宣言することで、自分がそれに沿って書けるようになるのでブレが少なくなる。
でも書いているうちに脱線して訳わかんなくなることも多いので、最後まで書ききってから、結論を変更しちゃうことも全然ある。気にしまくってたら書くの楽しくなくなっちゃうんで、このくらいのゆるさで続けたい。
一番突き刺さった戒め
今回は「あまりにも感覚的」という章が一番胸に響いた。
押さえるべきツボを押えもせず、「アアあれだァッ」というような調子で書き流す態度を改めなければ、悪文の根を絶つことができない。
悪文(P.181)より引用
この文章に思いっきり打ちのめされた。気持ちがいいくらいその通りで、書いていると「アアあれだァッ」は本当によく出てくる。というかそれが楽しくて書いているところもある。これを読まされるほうは迷惑、という訳である。
でもわたしは、ほかの人が「アアあれだァッ」って書いているのを読むの、すごく楽しいけどな。って思ったけど、それはブログだからだな。
調べものをしていて、知りたいトピックでこれをやられたら、そういうのいいからさ…はよ結論、と絶対思う。時と場合によることを前提に、真面目に物を考える時には、ここは大事にしたい。
言葉の選び方には、もっと慎重さが必要である。(中略)書こうとすることの掘り下げが足りないか、または整理がついていないか。結局、書き手の心構えと考えとが確かかどうかの問題にまで、さかのぼっていく。
悪文(P.191)より引用
この本のありがたいところが、こういう心構えを随所に入れてくれているところ。書く、描く、つくる、なんでもそうだけど、やっているとすごく迷う。どうしたらいいの?とやみくもにいろんな本から情報を摂取しては、指針を探す。文章に関しては、この本があると非常に心強い。
具体的にやっていること
さて、長文病の2つのアプローチは、既に若干やっていたことだった。本を読んで、いまのわたしが実際に新しく取り組んだこと。それは、「言葉を選ぶ」こと。
いままでは、思うまま、感じるままにだーーーーっと書き流すようにしていた。これはすごく心によい行動なので、いまも続けている。しかし、ブログの記事を書く時はやめた。書き流した雑多な文章からキーワードを拾い、構成(小見出し)をつくる。そこからは少し慎重に、自分の思いを表現できる言葉を選んで文章を組み立てている、つもり。
イメージでいうとなんだろ…さんざん調べものして本やメモがぐちゃぐちゃになったデスクから、一旦離れてお茶を飲みに行く。戻ったら、必要な本とメモだけつまみとって、別のデスクで原稿を書く、みたいな感じ。(伝わるといいな…!)
書き続ける限り、繰り返し読む本
自分の思っていることを、人にできるだけ分かりやすく、正しく伝える。これは他人のためのようで、実は自分のためにもなっていると思う。人にも分かるようにと組み立てを考えることは、その物事をより深く、いろんな角度で考えることにもつながると思うから。
実は、これは1ヵ月前の取り組みの話。最近の記事では意識してやっていたのだけど、気づいてた人がいたら(そんな人はいないと思うけど!)嬉しいなあ。
最近の新たな悩みは「逆にそぎ落としすぎて文章が短すぎる」こと。できた!と思ったらまだ1000字でどうでもいいペラペラの内容だったりする。文章の悩みは尽きない。わたしは書き続ける限り、この本を繰り返し読む。
(これで、小見出しとか抜きで2150文字くらいでした。)