先月にレビューしたモモ、【人物編】【総集編】は楽しくすらすらと書きましたが、一番大事かもしれない【時間編】はなかなか考えがまとまりません。今週末はのんびりなので、思考しながら書いてみます。
目次
あたたかな時間とつめたい時間？
モモでは、時間の概念が大雑把に分けて2つあります。あたたかな時間と…多分、つめたい時間。つめたいっていうとちょっと語弊があるかもだけど…まあここでは、余裕のない時間、という考え方でいきます。
あたたかな時間は、なんとなくイメージがつきますよね。他愛のない話を親しい人としたり、一緒に遊びを考えたり、趣味に没頭する時間はあたたかだし、わくわくします。人生が潤います。モモが大切にするように、わたし自身ももちろん、あたたかな時間は必要だと思います。将来のためにと毎日あくせく、将来や老後に備えてつつましく。そんな生き方だけでは寂しい。
しかし私自身はというと、多少のつめたい時間、余裕のない時間も悪くないと思っています。未来に向けて歯を食いしばる期間もとても大切だと思う。日々キャパを超えた”ちょっとしんどい”を繰り返すことでどれだけできるようになることか！日々をへとへとになりながらも取り組むことで着実に力がついていくのを、転職してからのこの１年でよく学びました。
でも一方で、今を楽しむことで未来にもいい影響があるっていうのもあるよなあ。人とのつながりで新たな道が開けたりだとか、趣味が高じて仕事になるみたいなのも聞きますもんね。…要は、バランスなんだろうか？それとも、「今、ここ」を楽しいことに使いきれない私はすごく心配性なんだろうか。
モモはビジネス本でも教養本（広義ではそうかも？）でもないんで、どうやったらいいかなんて直接的なことは描いていません。物語を通じて時間のジレンマの存在を知って、みんなならどうする？どうしたい？を投げかけている本だと思います。考えすぎかなあ、でも私はそう思います。
ちなみに、時間の概念の話でよく話題にのぼる灰色の男たちは、わたしにとっては「うん、お前たちもつらいよな！」っていう感じでそこまで感情移入しなかったのは自分的に意外でした。けっこうああいう立場の人にグッときやすいのにな。今回はジジがすーーごく好きになっちゃったので、他が目に入らなかっただけかな。
正解はない。でも自分なりの指針をもつとよいかもしれない。
とりとめのない話の中で分かったことは、まだ私が時間の概念について考えがまとまっていないことですね。。正解がないですからね。未来のために今やるべきと思っていることを余裕なく頑張る時があってもいいし、大事な人と過ごしたり自分の好きなことに集中して今を味わうことを大切にするのでもいいわけです。
わたしは欲張りだから、どっちも味わいたいかも。悩みが尽きない苦い経験の味も、楽しい甘い時間の味も双方にない良さがありますよね。決して被虐性があるわけではなく！しんどい時とか余裕のない時って…あとで伸びるのが分かってるから。あとそのつらさが分かる人間になるから。
でもつらいときに楽しいのがいいな…とか、楽しいときに今頑張ってる人もいるのに…とか思わないように気をつけたいかも。味わっているときは、その味を噛みしめて集中する。その後は切り替えて別の味を楽しむ。それいいかもです。あ、なんか少しだけ分かってきたかも？入口に立てた気がする。今日の思考を使って日常で実験してみよう。これ多分【時間編2】やります。
（番外編）わたしがモモを食わず嫌いしていた理由
時間についてなかなか腑に落ちない原因として、モモが食わず嫌いNo.1の本だったことがあるなと思っています。読書特集とかやってる雑誌たまに買うんですけど、絶対誰かがおすすめして「時間って大事だなってことに気付けます」とか書いてあります。あとモモみたいな人になりたいとも。ずっとそれを読んでたからあー、はいはい、時間が大事って本なんですね。モモっていいやつなんですね、はい。って逆に読む気が失せてしまってました。（あまのじゃくで嫌になるけど…それがわたし）
…でもどうして読んだこともないのに毛嫌いしてるんだろう？思えば他にもそういうものがたくさんある。と思いなおして読んだところ、これがよかった。自分の好きなものだけ触れて大人になりましたが、ここから先に変化が欲しいならば、今まで通っていない道を通るに限りますね。
ここまで読んでくださったもの好きな方…！ありがとうございます。ありがとうございます。思考を巡らせるの、楽しいですね。ではまた。
