BOOKS:LIMELIGHT

読んだ本を、感想とともに紹介していきます。

【古代メキシコ展】ミリしら体験記

昔から歴史と地理はからっきしダメです(テストで赤点をとったこともある)。古代メキシコ展を見に行きたいと思った経緯も、マヤ文字とか、ビジュアルメインの興味だけ。他はほぼミリしらで観に行ったのですが、歴史こみで面白く、1週間経った今も思い出しては調べたり、興味が止まりません!

上野・国立博物館での展示はもう終わりが近いけど…今更ながら体験記として残します!

東京は9月3日まで。その後は福岡と大阪に巡回予定です。

ミリしらでも楽しめた理由

ミリしらでも楽しめたのにはいくつかポイントがあったように思います。

◆音声ガイドを使ってみた

ミリしら勢は、音声ガイドを臆することなく使おう!と提言したいくらいおすすめです。歴史などの背景を知らないと、どうしても見た目だけで「ふーん…あ、あれかわいいー!」とかになりがちですが、説明文にはない作られた経緯や、時代や環境を知ることで凄みと興味が増していきます。

古代メキシコ展の音声ガイドは、女優の上白石萌音(メキシコ展のガイド役)と銀魂でお馴染みの杉田智和(雨の神)が掛け合うように進めていきます。途中クイズも交えながら、展示物の追加説明、文明の豆知識などを教えてくれます。

音声ガイドは社会人になってから積極的に使うようになりました。ハズレだな~と思うことも結構あるけど、今回はアタリでした。声も心地良くて聞きやすかったです。あ、ただ元々詳しい人にとっては物足りないかもしれません。

◆2周目を回ってみた

今回偶然やってみてかなりよかったのは、2周目を回ることです。一緒に行った家族といつの間にかはぐれて、まあでもいいか〜、とマイペースに回ったものの、時間が余ったのでやってみました。

1周目はじっくり。3つの文明をテオティワカン→マヤ→アステカの順にふむふむと見ていきます。土曜日だったので結構人がいて、仕方なく遠くから見たり、全て写真OKだったので覚えておきたいなと思ったものは写真に撮ったり。まあいつもの展覧会と同じ見方です。

2周目も同じようなもんかな、と思いきや違う。来る前はミリしら状態だったわたしですが、一通り見たことで知識の土台ができていました。3つの文明はそれぞれ時代が違うものの、初めはよくわからなかったテオティワカンのところも、他の文明と比較してどうなのか、という視点で見えてくるのは収穫でした。

1周目に人が多すぎて見れなかったところも見られたし、時間が許すなら2周見るのは結構おすすめです!

古代メキシコ展の見どころ

3つの文明が栄えたメキシコは、雨季と乾季が交互に来ます。雨季の洪水、乾季の干ばつ、火山の噴火や地震などの自然災害もあり、厳しい環境です。

災害も豊穣も司る"神”への信仰が厚く、チラシの文言「祈り、畏れ、捧げた。」にもあるように、神に祈り、神を畏れ、生贄を捧げる…という行動が自然と定着したのだと思います。

気になったもの

ここからはテオティワカン・マヤ・アステカのそれぞれの文明について、わたしが気になったものを独断と偏見でコメントしていきます!独り言みたいなものなので、間違ってることもあるかもしれません。それ間違ってるよ!っていうのがあったらそっと教えてくれると助かります。

テオティワカン文明

テオティワカン文明の特徴は3つのピラミッドです。太陽のピラミッド、月のピラミッド、羽毛の蛇ピラミッドがあります。

太陽のピラミッド

<死のディスク石彫>

大きな大きな、死のディスク石彫

ただただ、大きくて驚きました。全長150メートルもあるらしいです。

月のピラミッド

<小座像>

小さな小さな、小座像

多分10センチくらいしかなかったんじゃないかな?記憶がおぼろげなんですが、確かこうしてあぐらをかいている像というのは、位(くらい)の高い人を示していると書いてあったと思います。

羽毛の蛇ピラミッド

ケツァルコアトル

写真がないですが、ケツァルコアトル(羽毛の蛇神)がやっぱりすごかった。ケツァルが鳥の名前、コアトルが蛇を意味するらしいけど、蛇に羽毛ってなんなんだ…?って展示見てる時ずっと思ってました。羽が生えた蛇みたいなことなのかな?

役割や名前が違う神が、他の2つの文明にも出てきていたので、2周目はより注意深く見ていました。

<鳥型土器>

口元が美しい鳥型土器

写真を撮っていたのはこの鳥型土器。前から見るのももちろんいいけど、わたしは横/斜めから見るくちばしの湾曲がたまりませんでした。

近くにもう一つ鳥がたくさんある石彫?のようなものがあったんだけど、あれもよかっなあ。

マヤ文明

マヤ文明テオティワカンよりずっと前からある文明なのに、なんでテオティワカンの次なんだろう…?という疑問がありましたが、タイトルが「興亡」で滅亡にも焦点を当てているからなんですかね。

<赤の女王>

展示会チラシの真ん中にある、緑のお面をして埋葬されていた人のことですね。なぜ緑のお面なのに赤の女王かというと、発見された時、上から塗料?粉?がかけられていて、真っ赤だったからです(パネルだけありました)。唐辛子のような鮮明な赤でした。

写真は撮りませんでした。佇まいがなんとも切なくて、ここにいて写真を撮られたりすることが嫌そうに見えたからです。

<押型>

たしか、押型

これなんだったかなぁ…スタンプ的に使われたものだったと思います。体に押すのか、紙に押すのか。どうにも気になっていろんな角度で撮っていました。

<チャクモール像>

チャックモールと呼ばれることもあるらしい

じ…と見つめられている気分になる不思議な像。全てのものの中でこれが一番気に入りました。しかしながら手の上にある皿…ここに生贄の心臓を捧げていたらしいです。

後ろから見ると、ああ、チャクモールはこんな景色を見ていたのかな…となんとなく虚しいような、感慨深い気持ちになりました。360℃見れるのも展覧会の良いところ!

アステカ文明

アステカ文明は血の気が多い感じです。この時代までくると、国を豊かにするため隣国と戦争→生贄調達→捧げるが頻繁になっていきます。それがアステカの弱体化にもつながることになってしまったようです。

トラロク(雨の神)

トラロックともいうらしい

雨の神様、トラロク。人気なようで、いろんな人が写真に撮っていました。わたしはそういう時たいてい撮らないあまのじゃくなので、これはガチャガチャで出てきたトラロクです。生で見るともっと淡い色味の水色でした。雨を降らせてほしくば対価を…っていう音声ガイドが怖かった。

ウィツィロポチトリ(太陽の神、軍神、狩猟の神)>

左がテスカトリポカ神とウィツィロポチトリ神の笏型飾り

ウィツィロポチトリは、太陽の神様。軍や狩猟の神様も兼任しているすごい神様です。右はただの壁紙なんですが、確かこれがウィツィロポチトリの有名な石板…?今回は展示がなく、印刷された壁紙でした。わたしはウィツィロポチトリがどうにも気になって探し回っていたらこの2つを見つけた感じです。

もっと知りたい、メキシコ古代文明

地球の歩き方&ムー」の本で復習中

まだまだ謎に包まれていて、そして謎が謎を呼ぶような古代メキシコ文明をもっと知りたい!と思い、今読んでいるのはこの本です。

発売後、話題になっていた時に買った地球の歩き方」と「ムー」の異色コラボ本。全然読んでなくて積んであったんですが、いまかなり役立っています。

地球の歩き方がベースで、ちょこちょこムー知識が挟まってるような感じなので、勉強しつつ裏話が聞けるような楽しい本です。古代メキシコ文明は重要度が高いのか、いろんなページに載っています。今調べ中ですが、自分なりの理解が進んだらまとめて記事にできたらいいなと思っています。

とにかく。古代メキシコ展はミリしら勢でも面白く、興味深かったです!より深く知る方法として、わたしは音声ガイドと2周回ることをおすすめします。最後までお読みいただきありがとうございましたー!

【巡回情報】

特別展「古代メキシコ ―マヤ、アステカ、テオティワカン

・東京会場 東京国立博物館 平成館 2023年6月16日(金)~9月3日(日)

福岡会場 九州国立博物館 2023年10月3日(火)~12月10日(日)

大阪会場 国立国際美術館 2024年2月6日(火)~5月6日(月・休)

特別展「古代メキシコ」 公式サイト

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