(センシティブな内容のアニメなので、レビューするか迷いましたが書きました。 もし、誰かを傷つけてしまうような言動があったらすみません。その時は記事を消そうと思います。)
アニメ「タコピーの原罪」全6話を見た。しんどい気持ちのやり場がないので、ひとまずここで吐き出させてもらおうか。。
可愛らしい絵柄にクスッとくるキャラクター、その背景には想像もできないような残酷な世界。そこで生きざるを得ない、あまりにも若い小学生たち…
「ハッピー星人」のタコピーに、私も同化してしまったな。壮絶な環境すぎて、宇宙人の気持ちで見るしかなかった。
エンディングの歌詞「分かんないよ、ごめんね」で頭がぐわんぐわんするラストだった。
なんとか救い上げてきた感想は以下の通り。
- 人のために生きすぎちゃダメだ
- できるのは「聞くこと」くらい(しかし重さには注意)
- まずは自分を救う物語を
まとまらない気持ちをなんとかかたちにした結論は「しっかりしよう。まず、大人が」。
順に話していく。※以下、ネタバレ有
人のために、生きすぎちゃダメだ
タコみたいな宇宙人のタコピーには「宇宙にハッピーを届ける」っていう使命があって、そのために地球にやってきた。ここでうまくやれたら一人前になれるってことなんだと思う。
降り立った先は北海道の片田舎といった感じで、閉鎖的な感じがする場所。飢えているところを助けてくれた女の子をハッピーにすると決めたタコピーだけど、それはかなりハードルが高いことだと早々にわかる。
ネグレクト…育児放棄に近い環境に、学校では壮絶ないじめ、この子を幸せにするためにできることを懸命に試すタコピーに胸打たれる。
ただ、タコピー。全部見たうえで私は思うよ。「人のために、生きすぎちゃダメだ」って。自己犠牲の先にある「マシな未来」に、価値がないとは言わない。実際、掛け違えたボタンはいい具合にはまって、一見丸くおさまった。
でもこんな空虚な気持ちになるのは、やっぱりタコピーにも幸せになってほしかったからなのよ。これがタコピーの幸せ?そんなこたないでしょう?もう打たれた胸が張り裂けそうなのよ。。
できるのは「聞くこと」くらい(しかし重さには注意)
クライマックスに向かって、気持ちを聞くことの大切さを知るタコピー。そうだ、この場合にできるのは聞くことくらいだ…と、私にとっても学びだったよ。
ただ、こう、これを「重み」と表現していいのか分からないのだけど、受けとめようとしたこちらが重たすぎて抱えきれなかったら、やっぱりそれもダメだと思っちゃう。
人はみんな、大小とか関係なく自分の力ではどうしようもできない痛みを抱えて生きている。それを、信頼できる誰かと分かち合うことは時に大切なことだと思う。でも、それを渡す人に負担がかかりすぎては、やっぱりどうしようもない。
ただ、この場合どうすればよかったのだろう。その答えが出ないんだよな…大人の介入が必要だったとは思うんだけど、んー、やっぱり気がついてもどうしようもできないものなんだろうか、こういうのって…
まずは自分を救う物語を紡いでほしいんだ
タコピー、使命なんて投げ捨ててもいいじゃないか!と、私は言いたい。
それを諦めずに走り続けたのは美しいし、実際役に立てた側面があることも事実だ。だけど私はこの結末があまりに悲しい。
一話で助けたかった女の子がしたことを、タコピーがしたことになるんじゃないか。
宇宙にハッピーを届けるのが仕事かもしんないけども。自分がハッピーでなきゃ嘘でしょう…あれがハッピーとは言わせないよ…
悲しい共鳴
タコピーばっかりのはなしになっちゃったけど、別の側面の悲しみも感じた。
何が悲しいって、暴力や依存や他力本願など、外部(大人)から個々に影響していったものが、お互いにも伝わって悲しい共鳴となっていることだ。
やり場のない気持ちを投げつけるように人を叩く。
やりたいことのために他人に犠牲を強いる。
ありたい自分であるために他者にすがりつく。
蓄積されたディスコミュニケーション、機能不全の関係性に辛くなるけれど、子供たちはそれを「教わってきたから」、それしかないからやるだけだ。そしてそれは、タコピーにも伝わっていく…
連鎖を止めるのは自己犠牲ではいけないと分かってはいても、じゃあどうすればいいかなんて分からない。分からなかったよね…
しっかりしよう。まず、大人が。
タコピー、お疲れさま。降り立つ場所が選べないのは、君も同じだった。
丸くおさまるわけなんかなくて、このループはいまも続いている。縁というものの恐ろしさもにじむ。すべては避けられないのか。自分では動かせないものか。
タコピーに感情移入した私は、この世の宇宙人か?今、こうしている間にも、苦しみでどうにかなってしまいそうな子供たちがたくさんいる。この作品が沢山の人に受け入れられて、アニメ化したんだもの、実際は自分が思っているよりかなり多いんじゃないかと思う。
何かできることは…
怖くて、動けなかったタコピーの気持ちが分かる。でも、一応大人だもの、しっかりしなくちゃだ。私にも、この物語に出てくるくらいの子供に接する機会があったりする。その子たちと話すとき、つい「ちょっと待っててね」「そんなことよりこれを」みたいなことを言っちゃう時がある。たまに会うだけの私でさえ、だ。
もしかしたら、何かしらのSOSの可能性だってある。タコピー側の子もいる。
お母さん、お父さんに話せないことを、話せそうな大人の人間でいよう。話を聞くならば、何とかできる。もし、受け止めきれないくらいのものだったらと思うと怖いけど、そうしたら私も身の回りの信頼のおける人に。そうやってループを希望の方向に向けていけたらいい。うまくいくかは分かんないけど…できることとすれば、そのくらいしか。
子供には、笑っていてほしいなあ。しっかりしよう。まず、大人が。
(私はネトフリでみました。アマプラにもあるみたいです)


