最近めっきり読書週報のようになっているこのブログ。一冊ごとにじっくり話したいけど時間がない。話したいことが溜まりすぎて、ところてん式に抜け出てしまっています。本からの実りが多いのになんということか!方向転換が必要です。
そういう時って、向こうから読むべき本が舞い込んでくるのでしょうか。3週目に読んだ本は、新たなロールモデルとなりそうなヒントがごろごろと転がっていました。振り返りつつ、取り入れられそうなものを拾いに行きましょう。
光浦靖子「ようやくカナダに行きまして」
先週読んだ「50歳になりまして」が今の自分にリンクして、続編が気になり購入。コロナ禍で留学できなかった著者が、ようやくカナダに行った先での生活模様が覗けます。
前作が「起」で本作が「承」。インスタを見ると現在の「承」の様子も見られます(もしかしたら転がはじまってるかも)。自分を救おうとする試みは美しいと、この方を見て思います。今の少女のような笑顔(よく見るとと真顔なのに、なぜか笑っているように感じる)を見ていると、自然とこちらも微笑んでしまいます。
著者の「自分のままで、新しくなっていく」様が素敵です。長い旅を経て、自分に帰っていく姿を見ている気持ちになります。
取り入れられそうな部分…「頼る」
英語に苦戦する著者は、それでも生き延びるために周囲に頼りはじめます。カナダの親切な国民性もあるし、著者のこれまでの交友関係もありますが、困っていることを他の人に話してみることで展開していくんですよね。
自分はどうでもいい小さな決定は人に聞きまくるくせに、大事な方向性や核の部分は思い込みが激しいまま袋小路に向かって突っ走るところがあります。このあたりを信頼できる人たちに共有して無理のない道を探すことが大事かもなあ、と今これを書きながら思っています。
ZINEを読み始める
6/19〜7/21まで、箱店主としてお世話になっている本屋さんでZINEマーケットが始まりました。同じ拠点で活動している20人ほどがそれぞれ作ったものを置いていて、この日に向けてみんなせっせと励んでいたのだと思うと勝手に感慨深くなっています。
小遣いの許す限り、気になった本を片っ端から買っちゃおうかなと思っていて、初めに買ったのがこの3冊です。
ここで簡単に紹介させて頂こうかと思ったのですが、なんかこう…ローカルにはローカルで返したい、みたいな気持ちになっています。
ここにあるZINEは、ここでしか売っていないものがほとんどです。ネット販売もしていない超ローカル本。この狭さがアツい!
ということで、この気持ちはあえてネットに流さず、「感想をしたためたZINE」を作る方向にシフトしています。今度はアナログっぽく作りたくて、ちょっと考えただけでも既に楽しいです。
言葉選び、レイアウトだけじゃなくて、紙・綴じ方、宣伝の仕方、すべてに個性が宿っています。個人制作物ってすごいです。私はこの世界にはまりつつあります。
取り入れられそうな部分…「やってみる」
箱店主さんたちって、やっぱり一歩踏み出して棚借りちゃうくらいだから、行動派な人が多いです。私は何かしようとするたびに自己検閲?みたいなのがすごく多くて疲れてしまうんですが、みなさんそれがない(もしくは、絶対見せない信念がある)。そんなことよりやってみよう!の明るい気持ちが伝わって、私もまた何かやってみたいと思えます。みなさんみたいに軽やかに、面白がってやりたいです。
森永卓郎「生き抜く技術」
用事があり久しぶりに実家に帰ると、森永卓郎の本が数冊並んでいるのが目に留まりました。今年亡くなってしまった経済に精通する方…くらいの認識でしたが、ネットニュースなど読んで素で生きる様に好感があったので、読んでみました。
投資とか、財務省とかの本はちょっとすんなり入ってこなくて流し読みしてしまいましたが、1冊通して読んだのがこの本です。
どのくらいのお金があれば豊かだと思う?社会を生き抜くためにはどんな心持ちがあればいい?人生で必要なことって何だろうね?軽いタッチで、でも率直な言葉で語りかけてくれる本でした。
「老後は2000万円必要」「家賃は月給の3割まで」とか、そういえばいったいどうしてなんだろう?と考えるきっかけになりました。
- 大学ゼミであえて大喜利など経験させ、鋼の心を身につけさせる
(どんなに良い人格でも、心が弱いとうまくいかない) - 生きるのに必要な費用を洗い出し、その3年分を貯蓄の目安にする
(あの世にお金はもっていけない。どのくらい必要かは個々が定める) - 素のままで飾らず生きる
(できるだけ心に嘘のないように過ごすことで変な力が抜け、かえってうまくいく) - 好きな分野を突き詰める
(著者は収集や歌手活動、絵本作家など、実を結ぶ/結ばない関係なく打ち込んでいた)
何に説得力を感じるかって、この本は亡くなる3週間前まで書いていた最後の作品というところです。嘘の言葉が入っているはずがない。命を振り絞ってでも残したい言葉として、胸に迫るものがありました。
取り入れられそうな部分…「洗い出す」
恥ずかしながら…家計簿が続いたことがありません。まず私はどのくらいお金があれば無理なく楽しく過ごせるのかを洗い出す必要があります。
友達に聞いたら「Zaim」というアプリがいいらしいので、早速ダウンロードしてつけ始めたところです。
「自分のかたち」を、いよいよ作っていこう
記事数が350を超え、そろそろ一年分くらいになってきたこのブログ。書きためた文章の中に、自分が大事に思っているもの、譲れない価値観が入っているでしょう。直接的な言葉に、間接的な比喩に、私がこうありたいという美学も入っているでしょう。
生きた本を参考に、昔の手帳も読み返して過去の自分も救いあげつつ、システムのバージョンアップを開始します。
…ただ、まあ、いよいよ夏です。夏は苦手です。来週からは、暑さが過ぎるのを耐え忍びながら、冷暗所で淡々と再起動の準備を始めます。なんにしたって、まずは身体が資本!体調管理の本を探しに、久しぶりに図書館にでも行ってこようかなと思っています。