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読んだ本を、感想とともに紹介していきます。

思考の整理学(外山 滋比古著 ちくま文庫)読書レビュー

思考の整理学 (ちくま文庫)

レビューというか…感想文です。いつかレビュー(書評)ができたらいいなあ…と思ってふと調べてみたら、

書評 - Wikipedia

あれ感想でもいいみたいですね?急にレビューという言葉がとっつきやすくなりました。ちょっと上から目線な言葉に感じていたので。こういう先入観、結構ありますね~

さて今回は「思考の整理学」です。これ、とても有名な本なんですね。どこの本屋さんに行ってもあるし、平積みされてたりします。読んだきっかけは図書館で何度か目に入ったことから。

好奇心は強いけどとにかく飽きっぽいので、1度視界に入ったくらいで借りると家に着くころには興味が薄れていることが多いです。(図書館でも電子でも試し読みしているときがピーク…みな一度は経験があるはず?)何度も目が合うし、「思考」が「整理」されてたらなんていいんだろう。と思って借りてみたら…今のわたしにはとても響く本でした。 

”知識は詰め込むだけではなく、実際に使って事を起こしてこそ”

ーただ知識を詰め込むことは、動力のない「グライダー人間」のようなもの。(グライダーは、風を利用して飛ぶ乗り物、紙飛行機のイメージ)日本の教育はグライダー人間の育成には長けているが、この先を豊かに生きてゆくためには、自分のアイディアを形にするための"エンジン"を搭載した「エンジン付きグライダー人間」になることを推奨する。(エンジン付きグライダーは、飛行機みたいなものでしょうか。)ー

心に残っているのはこの部分です。1983年に出た本なので今の教育は違うと思いますが、この表現が自分の体験と重なってすごくしっくりきました。

わたしはこの間までグラフィック・WEB関連の学校に通っていました。ソフトとかコードの使い方は覚えるの割と早くて、さくさく楽しくやってたんです。ただ課題になると…何をどうやったら正解なのかが分からない、みたいなことが多くて。大人なのに悲しくて悔しくて泣いていました(引く…)

ただの課題でしょ?気楽にやりなよ~と色んな人が声をかけてくれましたが、わたしにはどうやったら気楽にできるのかもわからず。結局は就活に精を出すことに切り替えたのでした。(それはそれでよかったのですが。)

その時の自分にはエンジンが搭載されていなかったのだなあ。と振り返ったりできました。実際、この本の中には卒論になって途方に暮れる人が多いようなことが書いてあって、分野は違えど自分から何かを生み出す、ということは本当に苦労することなのだな…とあらためて感じたり。

他にも、

  • 自分がこれぞ!と思ったアイディアは気軽に人に話すもんじゃない。自分の中で発酵させ純化させる
  • 情報スクラップのおすすめのやりかた
  • 違う分野にいる人と話すことの大切さ

など、挙げだしたらきりがないくらい参考になる考え方があふれています。一つ一つの区切りが10ページくらい?で短いのもいいところです。

そしてなにより、文章がとても読みやすい…!

難しい単語を使わないで分かりやすい表現や例えを用いているので、読むスピードと理解として頭に入ってくるスピードの誤差がほとんどない。わたしはこのラグが結構あるので、こんなにすっとわかる状態になることが気持ちよかったです。賢人たちはいつもこれなのかと思うとふるえます。

そんなわけで、この本は、職場に置いておくことにしました。始業前に読むとなんかこうむくむくと、ナンカ、ヤッテミタイ…!と思える力が湧いてきます。悩んでるときがあったら解決策にもなりそうだし。

わたしもいつか自分の動力できれいに飛べますように…と月に願います。今日は中秋の名月ですもんね~、願うもんなのかな、たぶん違うな~

初レビューはこんな感じです。ここまで読んでくれる方がいたとしたら…感謝申し上げます!!あ~、レビューって追体験ですね。読んだのだいぶ前なのに、読んだ後の味わいを思い出せました。良い夜。

今日は中秋の名月ではないですね~、これは別ブログで2022年9月10日に初めて読書レビューをした記事です。書き直ししてここに載せようと思ってたのですが、楽しそうに書いてるのでこのまま残すことにしました。読書関係はこのブログに集約させるつもりなので、たまに変な文章があったら昔書いたやつです(いまもかもですが)よろしくお願いします。